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ヴァッレ・ダオスタ
Blanc de Morgex 

ヴェヴェイ

ヴァッレ・ダオスタ州モジェにある小さなワイナリーヴェヴェイは1968年アルベルト・ヴェヴェイによって創設され、現在は息子のマリオとミルコに受け継がれています。

標高1000~1200m、山地の急斜面に約1haの見とれるようなブドウ畑を所有し、伝統的な木と石の低い棚にピエーデ・フランコ(接ぎ木ではないタネからの苗)の土着品種Prie Blancだけを栽培しています。

 

地元の古文書によると、「1291年Cre Plebain de Mogexで、Avize Vuillermetの4人の修道女があるブドウを作っていた。」とあり、そしてその同じブドウ畑でAlexandre Bougeat神父は1972年5月彼が死を迎える日までヨーロッパいち標高の高い所でできるのブドウを作りワインを醸造していた。

私はその悲しい日を受け入れることができなかった。誰にも真似できないワインを永久に失ってしまったからである。しかしその3年後、有難いことにBougeat神父はきちんと後継者を育てていたことをブドウ栽培協会長であるアルベルト・ヴェヴェイ彼自身が示してくれたのだ。

グイダ・オーロ ヴィーニ・ディ・ヴェロネッリ 2005年版より

       

ある読者から「私が読んだものに、あなたはAspirinoとポルトガルのAlvarinhoを世界で最も偉大な白ワインと評価しているとあった」といった手紙をもらったが、私はこのような話にはうまく応じられない。というのはワインというものは各々が特徴ある独特の個性をもっていてより偉大なものとか最も優れたものなどは存在しないからだ。

例を挙げるのは難しいがあえていえば、控えめなランブルスコとあの素晴らしバローロではどのようなものであっても、どちらがより偉大であるかを決めるのは不可能である。ランブルスコには一連の分かりやすい特質と、まさにそれぞれの畑や製法の相違が織りなす、その限られた範囲での微妙なニュアンスの違いが私を魅了する。

これはバローロには見られないが、バローロはランブルスコにはない性質をもっている。つまり同じ種類のワイン以外での比較は不可能である。

しかしたとえば「もし世界的大惨事の中から白ワイン1種類だけを守るとするならばどのワインを選びますか。」というようないたずらな質問だとしたら、私は迷うことなくAlexandre Bougeat神父のBlanc de Morgexと答える。     

                  ルイジ・ヴェロネッリ

  グイダ・オーロ ヴィーニ・ディ・ヴェロネッリ 2004年版より

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